NASDAQ100への投資はやめとけ!今後はやばい?ナスダック100を長期投資先としておすすめしない理由をわかりやすく解説!

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NASDAQ100への投資はやめとけ!今後はやばい?ナスダック100を長期投資先としておすすめしない理由をわかりやすく解説!

近年はテクノロジーの発展が著しく、テクノロジー企業の株価の上昇率が高くなっています。

そこで、人気が高まっているのがナスダック100指数への投資です。

ナスダック100指数は1985年1月末の100ポイントから現在は19,000ポイントを超える水準に190倍に上昇しています。一時20,000ポイントを超えていました。

 

ナスダック100指数の推移

 

ただ、重要なのは今投資すべきなのかどうかという点です。最初に結論からいうと、ここからしばらくは厳しい状況が想定されます。

今回はナスダック100について、以下のポイントにそってお伝えしていきたいと思います。

 

  • ナスダック100指数はどのようなインデックスなのか?
  • ナスダック100指数とS&P500指数はどっちがいいのか?
  • ナスダック100指数の今後の見通しは?

 

 

ナスダック100指数とは?ナスダック総合指数と何が違う?

まず、ナスダック100がどのような指数なのかをお伝えしていきたいと思います。

よく混同されがちなのですがナスダック100指数はナスダック総合指数とは別物です。

ナスダック総合指数はナスダック市場に上場する全銘柄で構成される時価総額加重平均指数です。

時価総額加重平均指数とは企業の時価総額に応じて銘柄を組み入れる指数ということです。日本でいうとTOPIXが時価総額加重平均指数ですね。

 

時価総額加重平均指数の仕組み

 

ちなみに意外に知られていませんが日経平均は株価平均指数です。

見た目上の株価が高い順に組み入れており、トヨタ自動車よりユニクロを運営するファーストリテイリングの方が組み入れ比率が高くなっています。

ナスダック総合指数には直接投資を行う手段がありません。そのため、ナスダック100指数が脚光を浴びています。

 

ナスダック100指数の特徴は以下となります。

  • ナスダックに上場している
  • 米国内外の企業が対象
  • 非金融企業が対象
  • 時価総額上位100社

特徴的なのは金融や投資会社を除外している点ですね。この条件によりバフェットがうねいするバークシャーハサウェイは組入対象外となっています。

ナスダック総合指数とナスダック100指数のチャートの比較は以下となります。

21世紀を牽引した大型テクノロジー企業の組入比率が高いのでナスダック100指数の方がナスダック総合指数を大幅にアウトパフォームしています。

 

ナスダック総合指数とナスダック100指数のチャート比較

 

ナスダック100へ投資する方法とは?

ナスダック100へ投資する具体的な方法についてもお伝えしていきます。

米国ETFで投資する方法

最もメジャーな方法として知られているのが米国ETFを通じて購入する方法です。

Ticker QQQ QQQM
正式名称 インベス子QQQ信託シリーズ1 インベスコNASDAQ100ETF
純資産額 2500億ドル
約40兆円
230億ドル
約3.5兆円
信託手数料(税込) 0.22% 0.165%
NISA枠 成長投資枠 成長投資枠

 

2倍のレバレッジをかけるQLDや3倍のレバレッジをかけるTQQQなどの選択肢もあります。

ただ、米国株ETFの場合は米国で10%の税金を取られた残りに対して20.315%の国内税が徴収されます。

結果として100ドルの配当金が支払われたとしても手元に入ってくるのは71.7ドルになってしまいます。

 

米国ETFの配当金は外国と国内で二重課税となる

 

 

国内ETFで投資する方法

ナスダック100には国内ETFで投資をすることもできます。

具体的には以下の選択肢があります。為替ヘッジありの場合はドル円の変動はうけませんが、金利差によるヘッジコストを年率3%程度支払うことになります。

個人的には中長期的にはドル円は200円を目指していくので為替ヘッジがない2631の方がおすすめです。

 

Ticker 2631 2632
正式名称 MAXISナスダック100上場投信 MAXISナスダック100上場投信(為替ヘッジあり)
純資産額 185億円 65億円
信託手数料(税込) 0.22% 0.22%
分配利回り 0.41% 0.53%
NISA枠 成長投資枠 成長投資枠

 

 

国内ETFの場合は外国税10%を自動で差し引いて、配当金を受け取る時に20.315%の税率になるように自動的に計算を行ってくれます。

つまり100ドル分の配当金が支払われた場合に、手元に79.7ドル分入ってくることになります。米国ETFよりは税金で差し引かれる分が小さくなりますね。

 

国内ETFは外国勢10%を自動で差し引いてくれる

 

投資信託を通して投資する方法

最も合理的に投資をする方法は投資信託です。投資信託であれば外国税10%が支払われた後の部分は、国内で税金を課される前に再投資するので配当金の90%を再投資することができます。

 

投資信託の場合は配当金に対して10%しか税金が徴取されない

 

具体的な選択肢は以下となります。

 

iFreeNEXT NASDAQ100インデックス eMAXIS NASDAQ100インデックス ニッセイNASDAQ100インデックスファンド 楽天NASDAQ100インデックスファンド SBIインベスコQQQ・NASDAQ100インデックス
投資先 NASDAQ上場金融を除いた上位100銘柄 QQQ・QQQMに投資する
取扱証券会社 SBI証券・楽天証券 楽天証券 SBI証券
純資産額 1041億円 998億円 1085億円 162億円 30億円
信託報酬 0.495% 0.44% 0.2035% 0.198% 0.2388%
新NISA投資枠 つみたて投資枠
成長投資枠
成長投資枠

積立を行うのであれば純資産額と手数料を加味してニッセイNASDAQ100インデックスファンドが良い選択肢かと思います。

 

ナスダック100指数とS&P500指数はどっちがいい?

次にナスダック総合指数とS&P500指数を比較していきたいと思います。

そもそもS&P500指数とは?

S&P500指数は米国で最も有名な株価指数です。

ニューヨーク証券取引所やナスダックに上場指定銘柄から500銘柄をピックアップした時価総額加重平均指数です。

条件としては以下となります。

 

  • 米国に本籍を置く企業であること(ナスダック100は米国外)
  • 時価総額が82億ドル以上(約1兆2000億円以上)
  • 取引可能な浮動株時価総額が時価総額の半分以上
  • 直近四半期が黒字決算で過去4四半期の利益の合計が黒字

 

ナスダック100のようにセクターに対する制限はないですが、利益要件などが厳しいですね。

S&P500指数は1941年から1943年の平均を10として算出されています。ナスダック100に比べると歴史ある指数であることがわかります。

 

構成上位銘柄の比較

S&P500指数とナスダック100指数の構成上位銘柄を比較したものが以下となります。

GAFAMが上位を占めている点は同じです。]

GAFAM

G:Google (社名はAlphabet)
A:Apple
F:Facebook(現在の社名はMeta)
A:Amazon
M:Microsoft

最近はここにTeslaとNvidiaを含めたマグニフィセントセブンという呼称が有名になってきています。

 

ただ、S&P500指数は投資会社であるバフェットが経営しているバークシャーハサウェイが入っている点や、痩せ薬を売っているイーライリリーが入っているのが特徴的ですね。

また、ナスダック100指数の方が組入銘柄数がすくないのでGAFAMの組み入れ比率が高くなっています。

 

ナスダック100 S&P500指数
1位 マイクロソフト 8.4% マイクロソフト 7.2%
2位 アップル 8.2% アップル 6.6%
3位 NVIDIA 7.6% NVIDIA 6.5%
4位 アマゾン 5.2% アマゾン 3.9%
5位 ブロードコム 4.8% メタ(旧:フェイスブック) 2.4%
6位 メタ(旧:フェイスブック) 4.5% アルファベットA 2.3%
7位 アルファベットA 2.7% アルファベットC 1.9%
8位 アルファベットC 2.6% バークシャーハサウェイ 1.6%
9位 コストコ 2.4% イーライリリー 1.5%
10位 テスラ 2.4% ブロードコム 1.5%

 

運用成績の比較

では両者の比較をしていきたいと思います。参考までにさきほどのナスダック総合指数も入れておきます。

ナスダック100指数の算出がはじまった1985年からでみると圧倒的なパフォーマンスの差がありますね。

ナスダック100指数とS&P500指数の比較

ナスダック100指数とS&P500指数の比較

 

年率リターンになおすと以下の通りとなります。

ナスダック100指数 11.8%
ナスダック総合指数 9.7%
S&P500指数 7.2%

 

長期投資先としてナスダック100とS&P500指数はどっちがいいのか?

ナスダック100指数は長期の成績は非常に良いのですが、局面によっては大暴落を経験することになります。

特に2000年に発生したITバブル崩壊では80%以上の大暴落となりました。この暴落を耐え切れる人はいないでしょう。

 

ナスダック100は値幅が激しい

ナスダック100は値幅が激しい

 

さらにある程度回復してきた矢先にリーマンショックで再び60%近く暴落しました。ちなみに2022年のインフレ相場でも35%下落しました。

このようにボラティリティが高い指数は投資家にとっては長期保有は難しい資産であると言わざるをえません。

とはいえS&P500指数もナスダック100指数ほどではないにしてもITバブル崩壊、リーマンショックともに50%以上下落しています。

 

2010年以降は長期的にブル相場が続いているので、S&500指数への積立こそが正解という風潮がでてきています。

しかし、これは1990年代後半にも発生した現象です。そろそろ膨らみ切った債務が破裂して信用収縮が発生しかねない状態になっています。

大きな資産を構築するには長期的に複利運用を行う必要があります。その上で必要なのは精神的安定を維持するということです。

 

このような投資先として近年、機関投資家が注目しているのがヘッジファンドなどのオルタナティブ資産です。

ハーバード大学などの世界の一流大学基金は70%近くをオルタナティブ資産に投資をして安定した高いリターンをだしてきました。

この流れに追随して東京大学の基金も2023年からオルタナティブ資産をポートフォリオの60%組み込むという方針転換を行いました。

 

東京大学基金のポートフォリオの変遷

東京大学基金のポートフォリオの変遷

 

筆者もオルタナティブ資産の代表例であるヘッジファンドに投資を行い資産を大きく増やしてきています。

ヘッジファンドは以下のとおりS&P500指数などのインデックスが下落する局面を回避しながら、ナスダック100よりも高いリターンを残しています。

 

市場環境に影響をうけず高いリターンを叩きだすヘッジファンド

 

以下では筆者が投資を行っているヘッジファンドを含めて、下落を回避しながら高いリターンを叩き出すファンドについてまとめていますので参考にしていただければと思います。

 

 

 

ナスダック100の今後の見通し!今はやめとけ!?

では重要なナスダック100の今後の通しについて見ていきたいと思います。

正直いって、ここからナスダック100に投資するのはリスクが高いと考えています。その理由をお伝えしていきます。

 

ナスダック100を引き上げてきたAIはバブル状態となっている

2022年の下落相場から2023年から2024年前半にわたって相場を引き上げてきたのはAIバブルです。

 

生成AIバブルによって上昇するナスダック100指数

 

生成AIのサービスであるChatGPTが出てきて以降、AIの計算に必要な半導体銘柄の株価が急騰していきました。

生成AIとAIの違い

 

最も恩恵をうけたのがNVIDIAですね。大量の計算を必要とする生成AIにとってNVIDIAのGPUは欠かせないものとなっています。

関連:掲示板で評判の野村世界業種別投資シリーズ(世界半導体株投資)を徹底評価!今後の見通しは?

 

ただ、生成AIはバブルの様相を呈しています。NVIDIAのAI向けデータセンターへの売上高に見合うレベルで生成AI企業が売上をあげていないとビジネスとして継続しません。

しかし、現在NVIDIAがAI向けのGPUの売上が130兆円という額なのに対して、生成AI企業の売上は10兆円に満たない金額となっており持続不可能な状態となっています。

生成AIバブルは遅かれ早かれ崩壊するものと思われます。テクノロジー企業の比率が高いナスダック100は、ここから大きな調整が訪れる可能性が高くなっています。

 

インフレ再燃で金利が急騰する可能性が高くなっている

2022年にナスダック100が大きく下落したのは金利が急騰したためです。

金利が上昇したのは2021年末から発生したインフレに対応するために金利を引き上げ短期金利と長期金利がともに引き上げられていったからです。

 

金利が上昇するとテクノロジーセクターなどのグロース銘柄には特に深刻なダメージを与えます。

金利が上昇すると将来の利益の割引現在価値が低下してしまうので、グロース企業は企業価値が低下してしまうのです。

この点は少し難しく本筋とは離れてしまうので説明は割愛させていただきます。

 

2022年に高騰したインフレは2023年以降低下してきました。(黒線)

しかし、これはエネルギー価格下落によるもので、サービスインフレは高い水準で粘着しています。

 

米国のインフレの内訳

 

ここでエネルギー価格が上昇したり、大統領選でトランプ大統領が誕生して減税などを行うと一気にインフレは再燃していきます。

こうなると金利は上昇していき、ナスダック100に再び大打撃を加えていきます。

実際、現在と同じインフレが発生した1970年代はインフレが3度にわたり発生していきましたからね。余談を許さない状況が続いています。

 

まとめ

今回のポイントをまとめると以下となります。

  • ナスダック100はナスダック総合指数とは異なる
  • ナスダック100は金融企業を除いたナスダック市場に上場する時価総額上位100社
  • 投資信託で投資をするのが税率的に最も効率的
  • S&P500指数よりテクノロジーセクターの比率が高い
  • 長期リターンはよいが最大83%の暴落を経験しておりボラティリティが高く長期投資には適していない
  • 今後はAIバブル崩壊とインフレ再燃による金利上昇で厳しい展開が想定される

終わりに:下落を回避して安定的に高い利回りで資産形成する方法

 

 

「資産を他の人よりも大きく増やすためには?」

一部の人は、上場小型ベンチャー株に全力投資し、株価の急騰を狙ったり、信用取引でレバレッジをかけることを考えるかもしれません。

あるいは、仮想通貨の草コインに投資して、一発逆転を夢見ることもあるでしょう。しかし、こうしたアプローチでは一生資産を増やすことはできません。

 

むしろ、大きな損失を被るリスクが高いのです。短期的な大儲けを狙うことは、同時に大きな損失を招く可能性があり、それは投資というよりもギャンブルに近いものです。

資産運用において最も重要なのは、「小さなリターンでも確実にプラスを積み重ねる」ことです。時間をかけて複利の力を活かすことが、安定した資産増加の鍵となります。

世界一の投資家と称されるウォーレン・バフェット氏も、以下の2つのルールを最も重要としています。

 

ルール1. 絶対にお金を損しないこと。

ルール2. 絶対にルール1を忘れないこと。

 

「損をしない」「プラスリターンを確実に積み重ねる」という考え方が、資産運用の基本です。「クラシック」かつ「質実剛健」な資産運用を心掛けましょう。

私も長年にわたり資産運用を続けてきましたが、この哲学に基づいた投資を実践するようになってから、資産の増加スピードは驚くべきものとなりました。

このアプローチを採用しているファンドをいくつかまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。

 

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