筆者は2024年からは中国株式市場の時代が到来すると確信しています。
簡単に理由を説明すると以下となります。
中国株の魅力
- 中国の成長率は新興国としても高水準
- 1人あたりGDPは日本のバブル期と同水準
- 独自の産業が発達しており国の成長が企業収益の成長に直結する
- 大規模な金融緩和を実施している
特に最後の金融緩和が最も中国株を引き上げるドライバーとなっています。
2024年9月に金融緩和作を打ち出してから急騰していますが、以下の通りまだまだ序盤です。
ここから最低でも2倍、アベノミクスによる日経平均の上昇を考えると4倍は期待できます。
本日は中国投資信託の中でも有名な「深セン・イノベーション株式ファンド」を取り上げていきたいと思います。
以下は中国に投資しているファンドをおすすめ順にランキング形式で紹介しているものです。
深センは中国のハイテク都市として発展しています。名前からわかる通り中国のハイテク銘柄を多く取り入れているファンドということですね。
では本題に移っていきましょう。
Contents
深セン・イノベーション株式ファンドの特徴
ではまず特徴をお伝えしていきたいと思います。
投資対象は深セン取引所上場のイノベーション企業
一言に中国株といっても、本土の上海取引所と深セン取引所と海外投資家に広く開放されている香港取引所があります。
深セン・イノベーション株式ファンドが投資を行うのは深セン取引所のイノベーション企業です。
上海取引所は重厚長大な国有企業が多く上場されていますが、深セン取引所はIT、情報技術やヘルスケアなどのハイテク企業が数多く上場しています。
深センには以下のテックジャイアントも本拠地を深センにおいています。中国のシリコンバレーとして知られています。
- テンセント
- ファーウェイ
- DJI(世界シェア7割のドローン企業)
- BYD(電気自動車大手)
また、アリババや百度などの米国の株式市場に上場している銘柄も投資対象とするそうです。
つまり、中国の高付加価値の産業に投資をしていくというコンセプトで銘柄選択がなされているということですね。
コラム:何故、深圳は発展を遂げたのか?
深センは50年前は僅か3万人ほどの漁村でした。
そんな漁村でしたが、1980年に改革開放路線を採用した鄧小平の指示により深圳経済特区が指定されると急速に発展していきました。
今や人口1300万人超の巨大デジタル都市としての地位を確固たるものとしています。
以下は現在の深圳ですが僅か40年で見違えていますね。
筆者も深圳にいったことがありますがドローンが飛び交い、プロジェクションマッピングが随所に見られまさに近未来都市の様相を呈していました。
深セン・イノベーション株式ファンドの組み入れ銘柄
以下は2024年8月時点の深圳・イノベーション株式ファンドの組み入れ上位銘柄の変遷です。
中でもトップのCONTEMPORARY AMPEREXについて軽く取り上げます。
同社は車載電池メーカーとして世界最王手です。つまりEV業界の成長の恩恵を得ることができるという会社ですね。
売上とEPSは急成長を遂げる次世代を担うテクノロジー企業となっています。
売上と「1株あたり利益(=EPS)」は以下の通り急激に伸びている勢いのある企業となっています。
株価推移は以下となります。2022年から他の中国のハイテク企業と同様に売り込まれましたが2024年になってからリバウンドを開始しています。
そして以下は過去からの変遷です。
CONTEMPORARY AMPEREXやBYDやLUXSHARE PRECISIONBYD COBYD COなど2年間上位に君臨している銘柄もありますね。
2024年8月 | 2022年12月末時点 | 2022年6末時点 | |
1 | CONTEMPORARY AMPEREX | CONTEMPORARY AMPEREX | CONTEMPORARY AMPEREX |
2 | SUNGROW POWER | EAST MONEY INFORMATION | EAST MONEY INFORMATION |
3 | LUXSHARE PRECISION | BYD CO | BYD CO |
4 | BYD CO | JA SOLAR TECHNOLOGY | CHONGQING ZHIFEI |
5 | NAURA TECHNOLOGY GROUP | ZHEJIANG JINGSHENG | LUXSHARE PRECISION |
6 | ZHONGJI INNOLIGHT | GILONG TECHNOLOGIES | JA SOLAR TECHNOLOGY |
7 | BEIJING ULTRAPOWER | SUNGROW POWER | THUNDER SOFTWARE |
8 | AVIC JOHNSON | CHONGQING ZHIFEI | WUXI APPTEC |
9 | SIEYUAN ELECTRIC | BEIJING KINGSOFT | WUXI LEAD |
10 | KINGNET | WUXI BIOLOGICS | SHENZHEN MINDRAY |
上位10銘柄で32.1%という比率になっています。全組み入れ銘柄は54銘柄なので上位に結構集中していますね。
深セン・イノベーション株式ファンドの基準価額の推移
それでは肝心の成績についてみていきたいと思います。
以下は運用開始となった2017年11月からの深セン・イノベーション株式ファンドの基準価額の推移です。
世界的なハイテク株のブームに乗って2021年までは勢いよく上昇を続けていました。
しかし、2021年末から世界的なインフレを受けた金融引き締めを想起した金利上昇に伴いテクノロジー企業全体が下落した影響をダイレクトに受けています。
ただ、直近中国当局によって発表された量的緩和によって急上昇しています。
→ 【最新版】中国の株式市場に投資する投資信託をおすすめ順にランキング形式で紹介!今後大きな値上がりが見込めるファンドはどれ!?
コラム:なぜハイテクグロース株は金利感応度が高いのか?
なぜハイテクグロース企業の株価は金利上によって大きな影響を受けるのでしょうか?
この点疑問に思われた方もいらっしゃると思います。この点を勘案に説明していきたいと思います。
グロース株の株価は将来の利益に期待して値付けされています。
具体的には将来の利益を全て現在の価値に割りもどして企業価値を算出したものが理論的な時価総額となります。
今年の1万円と来年の1万円の価値はことなります。何故なら今年の1万円は運用によって増えるからです。
株式に期待する収益率を5%とすると、今年の10,000円は来年の10,500円と同等ということになります。
つまり、来年の収益は5%割り引いて現在の価値として考えなければいけません。
将来の利益を全てリスクフリーレートで現在まで割り引いたものを理論的な企業の価値と考えます。
つまり図にすると以下の通りですね。
上記の足し合わせとなるわけですが、当然ですが期待収益率のrが大きくなればなるほど現在の価値は小さくなります。
そして、このrは当然、債券の利回りが上昇すればするほど上昇していきます。
国債の利回りが1%の時と5%の時では、当然株式に期待する収益率は国債利回りが5%の時の方が大きくなりますからね。
リスクをとらずに5%の利回りが得られるので、リスクをとる場合は10%のリターンが欲しいと考えるのは自然の摂理ですね。
つまり金利上昇局面ではグロース株の株価は低くなる傾向にあるのです。
他の中国投資信託と実績を比較
では中国の投資信託の中で深セン・イノベーション株式ファンドが優れたパフォーマンスなのかという点も重要となります。
以下は上海総合指数と他の中国投資信託の比較です。
青:深セン・イノベーション株式ファンド
赤:上海総合指数
緑:シャングリラ(新成長中国株式ファンド)
黄:HSBCチャイナオープン
深セン・イノベーション株式ファンドがリターンとしては圧倒していますよね。
特に2020年からのバブル相場によって得られたリードは守り続けているといったかんじですね。
そして、2024年9月からの量的緩和によってまた跳ねています。
ただ、ここにはないですがヘッジファンドという選択肢が非常に魅力的な選択肢となります。
筆者が投資している中国株ヘッジファンドであるオリエントマネジメントは2021年からの下落相場でもしっかりと高いリターンをだしています。
以下で詳しく取り上げているのでご覧ください。筆者も中国株投資の先として資産の大きな比率を投資しています。
>>更に詳しくオリエントマネジメントについて知りたい方はこちらから。
深セン・イノベーション株式ファンドの今後の見通しとは?
重要なのは今後の見通しです。結論からいうと今後大きく上昇することが想定されます。
理由は最初にお伝えした通り、中国当局が大規模な金融緩和を実施することを発表したためです。
中国はトップクラスの国有銀行に最大1兆元(約20兆6200億円)の資本注入を行うことを検討している。低迷する景気の下支えが狙いだ。事情に詳しい関係者が明らかにした。
2008年の世界金融危機以後、中国政府が大手行に資本を注入するのは初めて。中国は経済の活性化を狙い、住宅ローン金利の大幅引き下げや主要政策金利の引き下げを実施した。上位6行の自己資本比率は要件を大幅に上回っているが、当局は銀行への資本注入を急いでいる。
中国株は今までGDPが大きく上昇する中でも株価は低迷しており、マグマが溜まっている状態となっています。
一方、GDPはドル建で下落している日本の日経平均は大きく上昇しています。
これは、ひとえにアベノミクスで大規模な金融緩和を実施したためです。
そして、遂に中国でも大規模な金融緩和が実施されたのです。今までの溜まり切ったマグマをかんがえると今後10年で10倍になることも想定されます。
このような追い風の中で深センイノベーション株式ファンドも大きく上昇していくことがみこまれます。
ただ、深センイノベーション株式ファンドが最善の選択肢とは限りません。さきほどお伝えしたオリエントマネジメントを含めて以下で詳しくお伝えしていますので参考にしていただければと思います。
掲示板での口コミや評判
2022年の年末まではYahoo掲示板では総悲観の様相を呈していました。値動きから考えて仕方ないですよね。
口コミ①
深圳こんなに下がってしまって、、去年手放したら良かった、、習近平のバカな発言で希望が無くなった。
口コミ②
習近平同志が神様になる直前だから、株式市場もなんとかなると思っていたが、甘かった。中国情勢を読みきれていない自分に反省!
しかし、2022年の年末にゼロコロナ政策を撤廃してから株価が反発に転じて希望を持ったコメントがでてきています。
口コミ③
春節の後は跳び跳ねるよ。コロナの柵は全て取り払ったからね。
さすがプーさんやることデカイ!!。
口コミ④
そろそろ底打ちじゃね!
今後の中国株には期待したいところです。
更に魅力的な選択肢とは?
テクノロジー株は勢いが良い時は素晴らしいリターンをもたらしますが、下落に転じると加速度的に株価を下げていきます。
2000年台前半のドットコムバブルもナスダックは90%下落しました。ハイテクのみに投資をするのはもはや投機のレベルといっても過言ではないです。
古今東西の株式市場で高いリターンを安定的にリターンをだしているのがバリュー株投資です。
バリュー株投資とは企業の価値に比して割安に放置されている銘柄に投資をするというシンプルかつ王道の投資手法です。
筆者の投資しているオリエントマネジメントは昨年末から今年前半の中国株式市場の下落局面でも50%のリターンを出しています。
現在、中国株式市場は上昇に転じており非常に期待できるファンドとして筆者のポートフォリオに組み入れています。
以下で詳しくお伝えしていますのでご覧いただければと思います。